過去の展示

2/22は、にゃんにゃんにゃんの日! ねこ写真展始まります

会期
2017年2月22日(水)〜2017年3月20日(月)
会場
会議室他

大佛(おさらぎ)次郎(じろう)×ねこ写真展2017「猫は、生涯の伴侶」~大佛次郎は猫を愛した作家でした~

- 2月22日 猫を愛した文豪の記念館に、600点以上のねこ写真が集結! ―

主催:大佛次郎記念館 共催:ジャパンクリエイト株式会社

 

小説「鞍馬天狗」「パリ燃ゆ」などで知られる、横浜生まれの国民的作家・大佛次郎(明治30年~昭和48年)は、大変な愛猫家でした。ともに暮らした猫は500匹を超えると言われています。

2月22日の「猫の日」から1か月間にわたり、大佛次郎記念館では「ねこ」をテーマにした写真展を開催します。当館でねこの写真を特集した企画展は初めての開催です。

ねこへの愛が溢れる大佛の文章・写真、一般公募のねこ写真600点超をお楽しみいただけます。 

 

見どころ その1 大佛次郎×ねこ~いまじねーしょん~

 小説「鞍馬天狗」の一節に、ねこの写真を組み合わせて展示します。様々なねこの姿と大佛文学の共鳴をお楽しみください。今回は「鞍馬天狗」の中から『角兵衛獅子』『銀煙管』『女郎蜘蛛』より展示予定です。

2016年11月に赤レンガ倉庫1号館で開催された「ねこ写真展」には、大佛次郎記念館もプレ展示として参加しました。下の写真は、そのの一部です。この時は『角兵衛獅子』の中の文章とコラボレーションしていました。

「ぼんやりと力のない目で往来を見ているのでした。」

「ぼんやりと力のない目で往来を見ているのでした。」

目を輝かせて、こう思いました。

「目を輝かせて、こう思いました。」

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「なんだい、大勢出てきたな」

「残されて一人になってから、その不安が、急に胸一杯に広がって来る」

「残されて一人になってから、その不安が、急に胸一杯に広がって来る」

見どころ その2 大佛次郎の視線の先の猫たち

 1930年代から1960年代の大佛次郎自身が撮影した写真や、大佛の猫への深い愛情が感じられる写真を選りすぐって展示します。

1937年 大佛次郎撮影

1937年 大佛次郎撮影

1936年 撮影

1936年 撮影

見どころ その3 一般応募作品の人気投票を開催!

 一般から公募した600点を超える愛らしいねこ写真を一挙公開。会期中、来館者による人気投票も実施します。(結果はHPで発表)

続々と集まっている写真の一例(その一)

続々と集まっている写真の一例(その二)

 

楽しみどころ   謎解き・クイズで館内のねこを発見!

当館では大佛が集めた置物などのねこコレクションも展示しています。館内を謎解きとクイズで巡りながら、ねこ探しをお楽しみください。

 

連携事業 Art Gallery山手で開催 第8回 猫・ねこ写真展

港の見える丘公園に向かう谷戸坂の中ほどにあるモダンな画廊が、Art Gallery山手です。ギャラリーでは、ポストカードの販売などもあります。

     PART1  2/  9(木)~2/19(日) 11:00~18:00(最終日は~17:30)
     PART2 2/23(木)~3/ 5(日)  11:00~18:00(最終日は~17:30)

≪会場≫ Art Gallery山手

≪料金≫入場料無料  

 

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平成28年度テーマ展示Ⅲ ロマン・ロラン生誕150周年記念「大佛次郎のフランス」

会期
2016年11月17日(木)〜2017年3月12日(日)
会場
2階ギャラリー
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株式会社浦辺設計/株式会社ポンパドウル/横浜高速鉄道株式会社/大佛次郎研究会

大佛次郎(1897-1973)は「思想的に傾倒し影響を受けた」と後に記すほど、ロマン・ロラン作品の熱心な読者でした。高等学校時代にフランス語を選択したことで、フランス文学や歴史への関心が大きく広がり、やがて大佛文学を支えるバックボーンの一つとなりました。ロマン・ロラン作品との出会いは、まさにその端緒となるものでした。

本展はフランスの作家・平和主義思想家ロマン・ロラン(1866-1944)の生誕150年を記念し、大佛次郎とロマン・ロラン、さらにはフランスとの関わりをたどる展覧会です。

ロマン・ロラン生誕100周年記念講演会(1966)

ロマン・ロラン生誕100周年記念講演会(1966)

第一部(part1:大佛次郎とロマン・ロラン)

大佛のロラン作品との出会いから、生涯にわたる読書歴を紹介します。また、東京帝国大学卒業後に相次いで刊行した『先駆者』(1921年)、『クルランボオ』(1922年)、『ピエールとリュス』(1924年)等の翻訳やその後の執筆活動を通して、日本でのロラン作品紹介に大きな役割を果たした、詩人・尾崎喜八(1892-1974)やフランス文学者・小牧近江(1894-1978)との交流を描きます。

1958年6月7日酉子夫人宛て絵葉書

1958年6月7日酉子夫人宛て絵葉書(表)

1958年6月7日酉子夫人宛て絵葉書(裏 マドレーヌ寺院)

1958年6月7日酉子夫人宛て絵葉書(裏 マドレーヌ寺院)

1958年6月15日酉子夫人宛て絵葉書(表)

1958年6月15日酉子夫人宛て絵葉書(表)

1958年6月15日酉子夫人宛て絵葉書(裏:パンテオン)

1958年6月15日酉子夫人宛て絵葉書(裏:パンテオン)

第二部(part2:大佛次郎のパリ便り)

それから約40年後の1958年、初めて訪れたフランスの印象を、夫人に宛てた48通の絵はがきを通してたどります。この欧米旅行から帰国後、大佛は日本とヨーロッパを比較する多くのエッセイを書くほか、翌1959年には、長く温めていたフランス四部作*の三作目、「パナマ事件」の執筆に取りかかります。この旅行はその後の執筆活動を考える上で、一つの画期にあたるといえます。

本展覧会全体を通じ、様々な形で垣間見える「大佛次郎の愛したフランス」の具体像にせまります。

*フランス四部作とは・・・

『ドレフュス事件』(1930年)、『ブウランジェ将軍の悲劇』(1941年)、『パナマ事件』(1959年)、『パリ燃ゆ』(1964年)の4作品。いずれもフランス第三共和政成立期の歴史を題材とした作品。

 

≪関連イベント≫

2017年1月29日(日)13:30~15:00(開場13:00)

料理研究家 那須井綾子とめぐる「大佛次郎の≪美味しい≫フランス紀行」(詳細はこちらから)

大佛次郎の1958年、61年のフランス旅行を、「食」を切り口に、料理研究家・那須井綾子氏のナビゲートでたどります。大佛自身が撮影した画像で、レトロなパリの街並みをたどりつつ、“美味しい”大佛の旅行を追体験します。

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平成28年度テーマ展示Ⅱ 「瞬間を切り取る画家ポール・ルヌアール」

会期
2016年7月14日(木)〜2016年11月13日(日)
会場
2階ギャラリー
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株式会社浦辺設計/株式会社ポンパドウル/横浜高速鉄道株式会社/大佛次郎研究会

 

「『フロンド』紙」版画集『ドレフュス事件』(1899)より

「『フロンド』紙」版画集『ドレフュス事件』(1899)より

後期展示が始まりました

ポール・ルヌアールPaul Renouard(1845-1924)は19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した、フランスの画家です。『イリュストラシオン』や『パリ・イリュストレ』、『グラフィック』等の絵入り新聞や雑誌に数多くの挿絵を提供し、ルポルタージュの素描家として人気を博していました。また、パリの万国博覧会では二度の金賞に輝くなど、その描写力や芸術性についても高い評価を得ています。

当館では、大佛次郎の旧蔵資料としてポール・ルヌアールの2種類の版画集『ドレフュス事件』(1899)、『動き、身振り、表情』(1907)所収の作品約300点を所蔵しています。東京国立博物館所蔵の林忠正旧蔵品とともに国内屈指のもので、大変貴重なコレクションです。その中から初公開を含む約40点を展示し、関連する大佛作品・資料をあわせて紹介します。

 ルヌアールの版画集『ドレフュス事件』は、世紀末のフランス国論を二分したユダヤ系将校のスパイ冤罪事件をめぐる一連のルポルタージュであり、傍聴席から描いた「ゾラ裁判」「レンヌ裁判」等の歴史的記録となっています。

『動き、身振り、表情』はたった50部しか出版されなかった版画集で、ルヌアールがパリやロンドンの街中でスケッチした、日常の光景を集めたものです。そこでのルヌアールのまなざしは、ごく普通の人々、子どもや動物たちに注がれています。彼が切り取った一瞬の「動き」や「表情」は、時にユーモラスで時に影のある、人間の諸相を映し出しています。

大佛次郎がどのような経緯と目的で、これらの版画を入手したのかは分っていません。しかし、大佛とルヌアールの姿勢には共通したものが見出せます。まず、大事件を扱いつつ市井の人々に目を向けていること。それはフランス第三共和政の歴史を題材とする大佛の作品、「ドレフュス事件」「ブウランジェ将軍の悲劇」「パナマ事件」「パリ燃ゆ」のみならず、生涯をかけた大作「天皇の世紀」においても貫かれています。また、ルヌアールはペンを片手に世界を飛び回りましたが、「文士は必ずカメラを持て」を持論とする大佛もまた、調査のため舞台となる土地に何度も足を運びました。

画家と作家の交差する「まなざし」を発見していただけたら幸いです。

 ≪展示内容≫

第1セクション 小さき者たち-子どもと動物

第2セクション 前期(7/14-9/19):瞬間の連続 

            後期:(9/21-11/13):絵になった音(横浜音祭り2016、パートナー事業)

                             ※後期期間中、大佛次郎旧蔵クラシックSPレコードをデジタル音源化したものを展示会場でお楽しみいただけます。

第3セクション 時代の目撃者

 

≪特別展示≫

「絵になった音」後期:(9/21-11/13)

横浜音祭り2016パートナー事業として、ポール・ルヌアール版画集『動き、身振り、表情』より、「音」に関連した版画「モンテ・カルロ歌劇場指揮者アルトゥーロ・ヴィーニャ」と英国近衛軍楽隊を描いた「国王陛下万歳」を初公開します。 ユーモラスなタクトさばきをお楽しみに。

 

≪関連事業≫

金子建志氏と聴く大佛次郎 旧蔵SPレコードコンサート

日時:2016年10月22日(土) 13:00~15:00

会場:大佛次郎記念館2階サロン、および1階和室、会議室

事前申込制:詳細

鞍馬天狗ワンダーランド‗昭和のあそび展

平成28年度テーマ展示Ⅰ 磯貝宏國コレクション vol.2「鞍馬天狗ワンダーランド ‐昭和のあそび」

会期
2016年3月17日(木)〜2016年7月10日(日)
会場
2階ギャラリー
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株式会社浦辺設計/株式会社ポンパドウル/横浜高速鉄道株式会社/大佛次郎研究会

磯貝宏國コレクション vol.2

「鞍馬天狗ワンダーランド ‐昭和のあそび」

昭和のヒーロー鞍馬天狗といっしょに あそびの世界へタイムトラベル!

 

会期:3月17日(木)~7月10日(日)

「鞍馬天狗」のコレクター磯貝宏國氏のコレクションから、昭和のおもちゃを中心に展示します。

コリントゲーム、メンコ、日光写真など、なつかしくて新しいあそびを紹介します。

オリジナルキャラクター「くらまくん」 ©Ryoko Ito

オリジナルキャラクター「くらまくん」
©Ryoko Ito

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テーマ展示Ⅲ 野尻抱影生誕130年は冥王星イヤー☆ 「星の抱影と弟・大佛次郎」

会期
2015年11月12日(木)〜2016年3月13日(日)
会場
大佛次郎記念館2階ギャラリー
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後援:神中・神高・希望ヶ丘高校同窓会 桜蔭会
協賛:株式会社浦辺設計/加藤一/株式会社ポンパドウル/横浜高速鉄道株式会社/大佛次郎研究会(敬称略)

野尻抱影の生誕130年にあたる本年は、史上初の冥王星探査に期待が集まっています。1930年に発見されたプルート(Pluto)に和名として「冥王星」と名付けたのは抱影でした。
抱影は、古今東西にわたるさまざまな “星の美” を語り続け 「星の抱影」 として親しまれ、今も多くの人々を天空の世界へと誘い続けています。
弟・大佛次郎の若き日に抱いた読書への関心、そして文学への出発は、12歳年長の抱影の影響によるものでした。
今回の展覧会では、当館所蔵の400通以上にのぼる大佛次郎あての抱影書簡のうち、約30通を初公開し、兄弟の交流を明らかにします。さらに抱影の幅広い交友関係を示す資料や愛用の天体望遠鏡 「ロング・トム」 などゆかりの品々を紹介し、人間味あふれる抱影像と天体への熱い思いに迫ります。

<展示構成(予定)>

・第一部「兄と弟」

・第二部「抱影の宇宙」

・第三部「いざ!冥王星」(最新の冥王星についての情報)

昭和15年9月11日 世田谷・桜新町の自宅にて。近所の人と愛機ロング・トムで星を楽しむ野尻抱影(写真中央)

昭和15年9月11日
世田谷・桜新町の自宅にて。近所の人と愛機ロング・トムで星を楽しむ野尻抱影(写真中央)

野尻抱影 1885-1977年(明治18年-昭和52年)

野尻抱影
1885-1977年(明治18年-昭和52年)

講演会 「日本人の星と宇宙」  

 ※終了いたしました。

日  時:2016年1月16日(土) 13:30~15:00(13:00受付開始)

講  師:海部宣男氏  国立天文台名誉教授・国際天文学連合(IAU)顧問

会  場:横浜人形の家 あかいくつ劇場(最寄駅 元町・中華街駅4番出口から徒歩約3分)

定  員:130名(定員になり次第、応募を締め切ります)

参 加 費:大人500円(大佛次郎記念館への入館料込み)、小・中学生無料(応募の申込みは必要です)

応募受付:2015年11月1日(日)より先着順

応募方法:①氏名(ふりがな) ②住所 ③電話番号 と 「星の講演会 1/16」係 を明記の上、次のいずれかの方法でお申込み下さい。

a. 大佛次郎記念館 窓口  b. ファックス 045-622-5071

c. Eメールアドレス osaragi-oubo@yaf.or.jp(応募専用)

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テーマ展示Ⅱ 大佛次郎の愛した舞台-バレエも、歌舞伎も

会期
2015年7月16日(木)〜2015年11月8日(日)
会場
大佛次郎記念館2階ギャラリー
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協賛:株式会社浦辺設計/加藤一/株式会社ポンパドウル/横浜高速鉄道株式会社(敬称略)/大佛次郎研究会

【大佛次郎記念館】鞍馬天狗ワンダーランド チラシ

テーマ展示Ⅰ 磯貝宏國コレクションVol.1 鞍馬天狗ワンダーランド-映画のたのしみ

会期
2015年3月19日(木)〜2015年7月12日(日)
会場
2階ギャラリー

 大佛次郎の時代小説から生まれた元祖・覆面ヒーロー「鞍馬天狗」。大正末から昭和中期にかけ、大佛次郎が約40年間にわたり書き続けた「鞍馬天狗」は、小説の発表を追うように映画化されました。映画が娯楽の王様と呼ばれた時代、嵐寛寿郎らのスターが演じる「鞍馬天狗」の映画は総数63本が制作され、国民的ヒーローとして子どもから大人までを魅了します。

 戦後、復興期にあたる昭和26年に封切られた1本の「鞍馬天狗」の映画を見た少年がいました。後に屈指の「鞍馬天狗」コレクターとなる磯貝宏國氏です。幕末を舞台に神出鬼没に活躍し、子どもにやさしく、誰にも公平な「鞍馬天狗」の姿は、氏の胸に深く刻みこまれました。

本展は故磯貝宏國氏のコレクションの寄贈を記念する第1回目の展覧会です。映画ポスターからメンコまで選りすぐり、「鞍馬天狗」と映画の魅力をご紹介します。

 

関連イベント①

映画「鞍馬の火祭」1日限りのミニシアター
日時:5月23日(土)14:00~15:40
会場:大佛次郎記念館2階サロン
定員:30名(応募多数の場合は抽選)

 

関連イベント②
岩間市民プラザとの連携事業 岩間市民クラブ思い出映画館 第118回
映画「鞍馬天狗 竜攘虎搏琥珀の巻」
日時:6月18日(木) 14:00~15:30
会場:横浜市岩間市民プラザ4階ホール
料金:全席指定(800円)

4-1 B3 苦楽ちらし

テーマ展示Ⅲ 大佛次郎、雑誌「苦楽」を発刊す

会期
2014年11月20日(木)〜2015年3月8日(日)
会場
2階展示室
スポンサー
株式会社浦辺設計 加藤 一 横浜高速鉄道株式会社

大佛次郎は1946年(昭和21)9月に苦楽社を興し、〝成人の文学 ″を築くため、11月に雑誌「苦楽」を創刊しました。〝公明で自由な未来の世界 ″を志し、誌面に時世への批判と日本文化に対する再認識の姿勢を示し続けました。「苦楽」誌は全45冊(月刊33、海外版7、別冊1、臨時増刊4)を刊行し、1949年(昭和24)9月、終刊しました。大佛次郎が戦後の日本をどのように考え、乗り切ろうとしたかを「苦楽」及びその兄弟誌「天馬」(ペガサス) を通し探ります。「苦楽」誌は、毎号の表紙を鏑木清方で飾り、創作、挿画とも大家を揃えての贅沢な雑誌でした。昨年受贈した「苦楽」 「天馬」誌掲載作品の挿絵・原画等(初公開作品が多数あります)も併せて展示し、苦楽社の全容を紹介します。

苦楽 S21.11月号 創刊号 表紙

苦楽 S21.11月号 創刊号 表紙

 

 苦楽 創刊号(1946年11月号) 目次

苦楽 創刊号(1946年11月号) 目次

 

海をわたる「苦楽」

大佛次郎は1948年(昭和23) 3月、当時の出版規制下「苦楽」の海外版が「日本の復興に資する結果となるならば、仕事の為甲斐もある」と取り組み、アメリカ向けの“海外版”を七冊発行しました。海外版は配給により用紙が確保されており、1948年3月発行の第1号は国内版の四倍近いページ数でした。日本の現状を伝えるとともに多彩な内容で読者を楽しませました。

上村松園画「晴れ間」 「苦楽」海外版(1948年10月)の折込口絵の原画

上村松園画「晴れ間」 「苦楽」海外版(1948年10月)の折込口絵の原画

 

兄弟誌「天馬」(ペガサス)

「天馬」は、「苦楽」の兄弟誌として1949年1月に創刊しました。従来から少年向けの雑誌に読むべきものがないのは不幸、と考えての出版でした。しかし、苦楽社は経営困難な状況であり、「天馬」は6冊のみの発行で終刊しました。暗い戦後を少年たちが心身ともに健やかに乗り切って欲しいと願い、毎号グラビアで野球選手の活躍を紹介しました。

 

 「苦楽」「天馬」をめぐる人々

大佛次郎の交友関係は、一文壇に限りませんでした。歌人、俳人、学者、画家、演劇、映画関係等の自分とは違う世界の人たちと心を開いて交際することを好みました。その幅広い分野にわたる交友関係は、そのまま「苦楽」の誌面に反映されています。

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とにかく当時街にはんらんした横文字に目もくれなかった。寄稿家も私が一番若い方で、老大家ばかりが中心となって、異彩を放った。小杉天外、高浜虚子、上司小剣、森田草平、その他で、国文学者、民俗学者の折口信夫さんが脚本を書き、歌舞伎俳優の個々の思い出を綴ったのだから、芝居もまだ開かない内に、思い切った打って出様であった。柳田国男さんの随筆も載った。名作とされた虚子の「虹」三部作も、この雑誌に出たものである。

大佛次郎「安鶴さんと『苦楽』」(昭和45年9月)より

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「虹」背景透明

菊池寛の「新今昔物語」を掲載した「苦楽」 1947年7月号と 吉村忠夫画挿絵原画

菊池寛の「新今昔物語」を掲載した「苦楽」 1947年7月号と 吉村忠夫画挿絵原画

 

「坐雨廬」 木額 “坐雨廬”は、大佛次郎が「苦楽」編集後記で用いた号。額は小野鍾山、次いで大佛次郎が所蔵していた。

「坐雨廬」 木額
“坐雨廬”は、大佛次郎が「苦楽」編集後記で用いた号。額は小野鍾山、次いで大佛次郎が所蔵していた。

≪主な展示予定資料≫  *印は、初公開作品

  (一部、展示替えをいたします。あらかじめご了承ください。)

・大佛次郎直筆-原稿「猟奇館瓦解記」「鞍馬天狗 新東京絵図」「まぼろし等奇談」

        ノート「紀伊の旅」「秋風帖」

・その他の作家直筆原稿-加藤武雄「大佛次郎君」、鏑木清方「名作絵物語 金色夜叉」

・「苦楽」表紙絵の原画-鏑木清方「ささらぎ」「あまのがは」「春を待つ」「高尾ざんげ」

     (1977年の初公開後から2度目の公開)

・「苦楽」誌面に掲載された名作絵物語の原画

     -小穴隆一「多情仏心」、鏑木清方「金色夜叉」『日本橋」、山下新太郎「腕くらべ」

・「苦楽」誌面に掲載された口絵の原画-上村松園「晴れ間」(*)、堂本印象「少女」

・「苦楽」扉絵の原画-山名文夫(*)

・「苦楽」誌面に掲載された挿絵の原画-生沢朗(*)、伊勢正義(*)、伊藤龍雄(*)、

   猪熊弦一郎(*)、江崎孝坪(*)、木下二介(*)、木村荘八(*)、

   鈴木信太郎(*)、鈴木朱雀(*)、寺田竹雄(*)、中村利雄(*)、

   松野一夫(*)、宮田重雄(*)、吉村忠男(*)

・「天馬」表紙絵の原画-萩須高徳「パリの風景」(*)

 ・「天馬」誌面に掲載された挿絵の原画-斉藤五百枝(*)、佐藤泰治(*)、三岸節子(*)

・「坐雨蘆」-木額・印章

 

 

大佛次郎の著書『桜子』と愛猫「長子さん」

愛蔵品展「大佛次郎の愛した猫たち」(10/23(木)~26(日)開催)

大佛次郎の著書『桜子』と愛猫「長子さん」

大佛次郎の著書『桜子』と愛猫「長子さん」

愛猫家であった大佛次郎は、生涯に500匹もの猫を飼ったと言われており、大佛次郎記念館の入口や内部のあちこちには、常時50点以上の猫の置物が配されています。今回開催の愛蔵品展では大佛と猫との交友関係に着目します。
1923年(大正12)に執筆した童話「猫の旅行」から1972年(昭和47)の「むらさき屋」に至るまで、大佛が飽くことなく書き続けた猫のエッセイは60編にのぼります。アルバムに貼られた猫の写真には「長子さん」「ふうちゃん」といった名前が書きこまれ、飼い猫と一緒に登場している雑誌記事からも猫たちの名前を知ることができます。 「玩具の猫でも心を柔らげてくれる」と言って収集した猫のオブジェは数限りなく、最晩年の病室にも同じく愛猫家であった木村荘八から受けついだ猫の浮世絵(おもちゃ絵)を飾っていました。「用がなければ媚もせず、我儘に黙り込んでいる。 … こうした沈黙の美しさが感じられるひとならば、猫を愛さぬわけはないと思うのである。」大佛次郎が猫に向けていた眼差しには、桃源郷を夢見る文人のような雰囲気さえ感じられます。
エッセイ、写真、浮世絵、置物などを通して、大佛が猫に寄せた愛情を感じ取っていただければ幸いです。

猫の置物 陶器製

猫の置物 陶器製

会場:大佛次郎記念館 和室

観覧料:平常展の料金でご覧いただけます。
    一般200円(150円) 小・中学生100円(80円)
    ※( )内は、20人以上の団体割引料金
    ※毎月23日「市民読書の日」と第2・4土曜日は高校生以下無料
    ※横浜市内在住の65歳以上の方は無料(濱ともカードなど、証明できるものをご提示ください)
    ※障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料(受付にて手帳をご提示ください)

現在のパナマ運河

~55年目の初公開~ 特集展示「大佛次郎の『パナマ事件』」

会期
2014年8月26日(火)〜2014年12月25日(木)
会場
展示室

『パナマ事件』は1959年(昭和34)3月から「朝日ジャーナル」に掲載されました。それから、55年の時を経て、奇しくもパナマ運河開通100周年の今年、同誌編集者の故秋山(あきやま)節義(さだよし)氏の遺品から連載全27回分の生原稿および挿絵原稿等関連資料が発見され、大佛次郎記念館に寄贈されました。

大佛次郎記念館では、この貴重な資料をいち早く紹介するため、特集展示を開催します。

1913年9月のパナマ運河

1913年9月のパナマ運河

 

現在のパナマ運河

現在のパナマ運河

 

(1)展示概要

戦時中の言論統制と議会政治の危機のなかで、一度は執筆を断念した『パナマ事件』。フランス第三共和政という一見、遠く離れた西洋の歴史を描きながら、大佛の意識の中にあったのは常に日本の社会の在りようでした。構想から20年、満を持して『パナマ事件』を発表した作家の思いをたどります。

 

(2)展示内容(前期後期で展示替えを行います

  

大佛次郎の直筆原稿、風間(かざま)完(かん)氏による挿絵原画(前後期10点ずつ)、編集者秋山節義あて大佛の書簡(風間完氏を推薦する文面など)、パナマ事件の初版本、連載のあった「朝日ジャーナル」(1959年創刊号~9/13号)

  

風間完 挿絵原画 フランス下院議会の様子 (連載27回中の第21回目の挿絵)

風間完 挿絵原画
フランス下院議会の様子
(連載27回中の第21回目の挿絵)

 

『パナマ事件』初版本

『パナマ事件』初版本

 

パナマ事件原稿(全27回分)

パナマ事件原稿(全27回分)

(3)会期  
  平成26年8月26日(火)~12月25日(木)
   ※ 休館日:原則月曜(祝日の場合は翌火曜日) 9/15、10/13、11/3の月曜祝日は開館
   11/17-11/19は、テーマ展示の展示替えのため休館します

(4)開館時間
  8~9月 10:00~17:30(入館は17:00まで)  10~12月 10:00~17:00(入館は16:30まで)

(5)料金(入館料)
  こちらの料金で、テーマ展示「大佛次郎の子どもの文学」と収蔵品展も一緒にご覧いただけます。
  大人(高校生以上)200円(150円)、小・中学生100円(80円)
    ( )内は20人以上の団体料金
  ※毎月23日「市民の読書の日」と、第2第4土曜日、は高校生以下無料
  ※横浜市内在住の65歳以上の方は無料
 ※障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料

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テーマ展示Ⅱ 大佛次郎の子どもの文学 「きれいな、透きとおった、本質に近い話」 展

会期
2014年7月17日(木)〜2014年11月16日(日)
会場
大佛次郎記念館展示室
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後援:横浜市教育委員会

大佛次郎記念館 平成26年度テーマ展示Ⅱ

大佛次郎の子どもの文学 「きれいな、透きとおった、本質に近い話」 展

会期:7月17日(水)~11月16日(日)

大佛次郎は、生涯を通し、小説、童話、エッセイの中で、次世代を担う子どもたちへ様々なメッセージを送りつづけた。幼い頃、母親に縁日の露店で買ってもらった「源為朝」の絵本は、はじめての本との出会いとして宝物のように晩年まで大佛の胸に深く刻み込まれました。

1897年(明治30)、横浜に生まれた野尻清彦(のちの大佛次郎)は、12歳年長の兄・正英(抱影)から多大な影響を受け、数多くの本に触れる少年時代を過ごします。発売日より一日早く販売する隣町の本屋まで出向いて読んだ雑誌「少年世界」や押川春浪の冒険小説をはじめ、幼少期からの読書体験は、作家への礎となりました。

1924年(大正13)、時代小説「鞍馬天狗」を執筆し文壇デビューした大佛は、1927年(昭和2)、雑誌「少年倶楽部」に「少年の為の鞍馬天狗」として「角兵衛獅子」を発表します。物語に杉作少年が登場したことで、「鞍馬天狗」の人気は子供の世界にまで広がった。その後、大佛は時代小説、冒険小説、現代小説、外国文学の翻訳、童話を発表、約60作品を超える物語を子どもたちに届けました。

晩年、「子どもの小説―きれいな、透きとおった、本質に近い話を書きたい」と語った大佛の作品から、現代に生きる人々へのメッセージを探ります。

 

特設コーナーでは、大佛次郎が通った横浜市立太田小学校児童の有志のみなさんによる「スイッチョねこ」の感想画(場面を想像して描いた絵)を展示予定です

愛書展ポスター

テーマ展示Ⅰ 大佛次郎の愛書シリーズ2「愛しの1920′s欧州挿画本」

会期
2014年3月19日(水)〜2014年7月13日(日)
会場
大佛次郎記念館展示室

「50年を越える歳月の伴侶」と自身が呼ぶように、大佛次郎は学生時代の1920年代より、多くの洋書を講読・収集してきました。現在、当館所蔵の旧蔵洋書は8000冊以上にのぼります。中でも、1920年代のパリを中心に出版された、部数限定の美しい挿画本は、大佛の思い入れ深い品々です。
今回の展示は大佛次郎の旧蔵書を紹介する「愛書シリーズ」第2回目として、これらの挿画本ならびに、大佛が「大いに影響を受けた」と語る愛読書の数々を展示します。挿画本から浮かび上がってくる交友関係や、20世紀フランスの作家アンリ・ド・レニエの作品をめぐって織りなされる、永井荷風、青柳瑞穂、堀口大學らとの交流を明らかにします。

5月13日(火)より後期の展示となりました。

◆主な展示資料

●『世界怪談叢書 怪談仏蘭西篇』モーパッサン、レニエ他 著 青柳瑞穂訳

三岸好太郎装幀 1931年(昭和6)

●『ピエールとリュス』 Pierre et Luce ロマン・ロラン 著

フランス・マセレール挿画  1920年

●『クルランボー』 Clerambaut   ロマン・ロラン 著 1920年

●『詩数篇』Quelques Poèmes   小牧近江 詩

藤田嗣治 挿画 1919年

●「レ・ミゼラブルⅤ」(『ユゴー全集』、小説第9巻)ヴィクトル・ユゴー著

G・ジャニオ 挿画 1891年

◆関連企画1 講演会「絵になった言葉:言葉になった絵-1920年代ヨーロッパに於る挿画本と大佛次郎-」

◆関連企画 2 近隣小学生によるミニ・ビブリオバトル
「大好きな本ってどんな本?」2014.6.1.(日)大佛次郎記念館にて開催決定!
参加費:無料 *応援・見学等は観覧料のみ 参加方法は大佛次郎記念館へお問合せ下さい(5/10〆切)。

横浜ゆかりの作家が歩いた道3 大佛次郎の世界

鞍馬天狗、赤穂浪士、霧笛などの作品を残した大佛次郎ゆかりの場所を訪ねます。お申込は、横浜シティガイド協会へどうぞ。

パネル展示「横浜生まれの作家大佛次郎」

チラシ画像

ミニ展示 大佛次郎の音楽館

会期
2013年9月25日(水)〜2013年11月4日(月)

買い集めたレコードで「家の軒が傾くほど」大の音楽好きだった大佛次郎。ラヴェル「水の戯れ」などのSPレコード、自身の原作オペラ「楊貴妃」のスコアをはじめとする貴重な関係資料、若い頃より思い入れ深い「ボリス・ゴドノフ」他多くのオペラについての資料など、大佛が愛して止まなかった音楽にまつわる資料約20点を展示いたします。

※大佛お気に入りのSPレコード音源を初公開!会場でお聞きいただけます。
ラヴェル「ソナチネ」「水の戯れ」(演奏:アルフレッド・コルトー)
ベートーヴェンピアノソナタ第23番「熱情」(演奏:ルドルフ・ゼルキン)

※本展は 横浜音祭り2013 連携イベントです。

公開講座 鎌倉文士「大佛次郎」を読み直す

講座「大佛次郎の人と作品」

パネル展示「没後40年記念 横浜生まれの作家大佛次郎」

大佛次郎研究会第22回公開発表会

大佛次郎没後40年記念 特設コーナー 大佛次郎の戦後

 大佛次郎(本名・野尻清彦 1897~1973)は、横浜市英町(はなぶさちょう)(現・中区)生まれ。 1921年(大正10)、鎌倉に移り住みこの地で終生を過ごしました。神奈川には非常にゆかりの深い作家であり、常設展「神奈川の風光と文学」でも紹介しています。
 大佛の代表作としてまず挙げられるのは、1924年の第1作以来、40年余り書き継がれた「鞍馬天狗」シリーズですが、ほかに現代小説、ノンフィクション、児童文学など多くの分野ですぐれた著作をのこしました。
 今回、その没後40年を記念して行う連携事業のひとつとして、特設コーナーを設け、大佛の幅広い創作活動について、特に戦後の作品を中心に紹介します。大佛次郎記念館の所蔵資料に当館蔵の資料を加えた約100点で構成し、その死によって未完となった畢生の大作「天皇の世紀」に至るまで、数々の作品に底流する、大佛の透徹した歴史認識と批評精神を伝えます。

※関連行事 文芸映画を観る会 「鞍馬天狗 黄金地獄」
(1942年・大映京都、1953年改修版/モノクロ・スタンダード/91分/16mm/原作:大佛次郎 脚色・監督:伊藤大輔)
 撮影:石本秀雄
 音楽:西梧郎
 出演:嵐寛壽郎、琴糸路、内田博子、ニーナ・テトロフ、原健作、上山草人
2014年1月25日(土)、26日(日) 13:30上映開始(13:00開場)
会場 神奈川近代文学館 展示館2階ホール(定員220名)
入場料 各日800円、前売700円(入場No.付整理券・自由席)
前売所 神奈川近代文学館ミュージアムショップ、なまためプリント
主催・問い合わせ 「文芸映画を観る会」事務局 TEL : 090-8174-7791

※同時開催
 ・常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第2部 芥川龍之介から中島敦まで」
 ・新収蔵資料展 2013年

シネマ×パイプオルガン 「鞍馬天狗・恐怖時代」

パネル展示「昭和の流行作家 大佛次郎」

展示「大佛次郎と落語」

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横浜美術館コレクション展 2013年度第2期

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講演会「大佛次郎のパリ探訪」

 大佛次郎の海外渡航は戦時中の従軍記者として東南アジアと中国への渡航を除くと全部で4回である。
うち2回がパリに関連する。
 最初は1958(昭和33)年5〜7月の84日間に及ぶ米欧旅行の途中でパリに立ち寄っている。そして、2度目が作品『パリ燃ゆ』執筆のための取材旅行である。
 大佛は戦前から同人会「巴里会」に身を寄せるなど、パリに憧れていたのだが、連載作品を多数かかえる売れっ子作家の常として長く日本を空けるわけにはいかず、パリはずっと遠い存在のままであった。
しかし、ひょんなところから訪問の機会が訪れる。
 本講演では彼の遺品(手紙、絵はがき、随筆、日記、写真)を通して大佛の眼に映ったパリを追ってみたい。

YCCスクール HP

関連事業
パネル展示「大佛次郎とフランス4部作」6月1日~7月15日 11時~19時(6月17日は休館)
YCC(ヨコハマ創造都市センター)1階カフェスペース

大佛次郎ってだれ? ―横浜ゆかりの作家大佛次郎の生涯―

帰郷チラシ

岩間シネクラブ思い出名画館 第106回 「帰郷」

 昭和39年の東京。母と、義父とともに生活していた伴子は、7年前のキューバ革命で死んだとされていた実の父が、生きて日本へ帰っていることを知る。既に再婚している母への想いと、本当の父親への慕情の間で波立ち始める伴子の心。やがて伴子は、実父に会うため奈良へと向かう決心をする-。  原作は、今年没後40年を迎える横浜ゆかりの作家・大佛次郎の毎日新聞連載小説。日本芸術院賞を受賞し海外6ヶ国語に翻訳された大作を、西河監督が独自のアレンジで映画化した。揺れる父娘の関係の中で、静かに描き出される日本人の心の優しさ、美しさがはかなく光る文芸ロマンである。 ※5月8日~6月20日、岩間市民プラザ館内で関連パネル展示開催

大佛次郎研究会 第21回公開発表会

大佛次郎と写真

「没後40年 大佛次郎」

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愛蔵品展 大佛次郎の東洋趣味 -文房四宝(硯(すずり)・墨・筆・紙)より

会期
2013年10月24日(木)〜2013年10月27日(日)
会場
大佛次郎記念館和室
 当記念館では、2010年から毎年秋の数日間のみ、和室に座して大佛次郎の愛蔵品を間近にごらんいただく展覧会を催してきました。今回は大佛の東洋趣味に光を当てます。  「文房四宝」とは、中国で生まれ東洋の芸術を支えてきた紙・墨・筆・硯を指し、とりわけ硯はその代表格とされています。とくに宋・明・清の時代にわたって工芸的にすぐれたものが製作、愛玩されました。  大佛が文房四宝の世界に開眼したのは、書家にして硯の鑑定家として著名な小野鍾山との出会いを通してのことです。1944年(昭和19)から翌年にかけて書かれた『終戦日記』を読むと大佛が「小野老人」をしばしば訪ね、「研雲山房」で硯や墨、水滴などを見せてもらい、ときに購入していた様子がうかがえます。  硯や墨の拓本、および拓本をまとめた硯墨譜に加えて、小野鍾山の関係資料をご紹介し、大佛と東洋文化との接点を垣間見ていただけましたら幸いです。

大佛次郎記念館「鞍馬天狗誕生90年」チラシ

テーマ展示 「鞍馬天狗」誕生90年

 2011年の3月に起きた東日本大地震の災禍は、今現在も我々の前に立ちはだかっています。1923年(大正12)9月、今から90年前に起きた関東大震災も、日本災害史上に残る甚大な被害をもたらし、人々を否応なく人生の岐路に立たせたのでした。
 当時26歳の誕生日を目前に控えていた野尻清彦(のちの大佛次郎)は、外務省条約局に嘱託勤務の傍ら雑誌「新趣味」に翻訳掲載するなどし、今後の進路について思いあぐねていました。そして起きた関東大震災。震災は、掲載誌を廃刊に追い込み、すでに役人になることへの関心も薄れていた野尻青年の進むべき道をさらに見えなくしました。
 震災後の野尻青年の運命を決定づけたのは、「新趣味」から講談雑誌「ポケット」へ異動した鈴木徳太郎からの“まげ物”執筆の話しでした。大震災の翌年3月に、初めて「大佛次郎」の筆名で時代小説「隼の源次」を発表、続けて書いた「快傑鞍馬天狗 鬼面の老女」で一躍注目を浴びます。この<快傑鞍馬天狗シリーズ>を「ポケット」誌廃刊まで書き継ぎ、その後も「鞍馬天狗」を発表し続け、作品は40年余に47作品が世に送られたのです。大佛次郎は、「ポケット」誌上での縦横な活躍により、その後の執筆活動の道を切り拓くことになりました。
 本展示では、第1部として「鞍馬天狗」誕生の裏側を鈴木徳太郎の書簡を中心に様々な資料で探ります。 第2部は、長きにわたり人々と共に歩んできたヒーロー「鞍馬天狗」を紹介し、その魅力に迫ります。

 ◆主な展示資料
「ポケット」編集者鈴木徳太郎から大佛次郎への封書、鞍馬天狗の長篇第一作「御用盗異聞」原稿、ラジオドラマ「鞍馬天狗」台本など

90年前のメディアミックス 大佛次郎、登場

テーマ展示 90年前のメディア・ミックス<新聞・雑誌・映画> ―大佛次郎、登場―

 大正末期から昭和にかけて新聞は読者を飛躍的に伸ばし、マスメディアとしての地位を確固たるものとしました。  「照る日くもる日」をかかげ、新聞小説という舞台に颯爽と登場した、若き大佛次郎の挑戦と、その周囲に展開する90年前の最新メディア<新聞・雑誌・映画>のタッグの行方=ネットワークのあり方にせまります。 ※クイズや「つぶやきカード」に答えてくれた高校生以下の方には特製「おさらぎ君グッズ」をプレゼント! ※夏休み特別企画 8/24(土)14:00 中高生を対象としたギャラリートークを開催! ※会期中限定!twitterで情報発信
 
共催
横浜市
後援
朝日新聞社、神奈川新聞社、NHK横浜放送局
協賛(敬称略・50音順)
株式会社浦辺設計、加藤昌子、加藤一、小林敏志、滝田琇子、ホテルニューグランド、丸全昭和運輸株式会社、三井佑之、森田幸枝、横浜高速鉄道株式会社、横浜市金属建具工事協同組合

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没後40年・大佛次郎と神奈川 ―未来へのメッセージ―

大佛次郎(本名 野尻清彦)は1897年(明治30)10月9日、横浜市英町(現・中区)に生まれました。

小学校に1ヶ月ほど通い東京に転居しました。1921年に大学を卒業し鎌倉に移り住み、1929年には雪ノ下に新居を構え生涯の住まいとします。故郷である横浜にはホテルの一室に仕事場を置き、住まいのある鎌倉と行き来しました。

そのような中から、数多くの作品が世に送られていきますが、戦後は、「神奈川新聞」に「ちいさい隅」と題するエッセイを14年間掲載しつつ、社会的提言をし行動を起こしました。
晩年、ライフワークとして書き続けた「天皇の世紀」は、病気のため未完中絶し、1973年(昭和48)4月30日永眠しました。

本展では没後40年を記念し、進取の気性に富みながら歴史を重んじた〝神奈川県人″大佛次郎が伝えた神奈川の魅力と現代に生きる言葉を紹介します。

展示構成

  • 【神奈川】多彩な県史を/「ちいさい隅」/ゆかりの画家たち

    原稿「多彩な県史を」1969年(昭和44)「神奈川県史研究」第3号掲載

    原稿「多彩な県史を」1969年(昭和44)「神奈川県史研究」第3号掲載

    「幻燈」執筆の参考資料となったジョルジュ・ビゴー版画集

    「幻燈」執筆の参考資料となったジョルジュ・ビゴー版画集

     
  • 【横浜】郷愁の地-横浜/作品の舞台/ヨコハマの未来に

    1932年(昭和7)頃 横浜・ホテルニューグランド屋上にて

    1932年(昭和7)頃 横浜・ホテルニューグランド屋上にて

  • 【鎌倉】鎌倉転々/鎌倉歳時記/自然保護運動/「鎌倉びと」

    1966年(昭和41) 鎌倉・茶邸にて

    1966年(昭和41) 鎌倉・茶邸にて

    「鎌倉一覧之図」雪貢画

    「鎌倉一覧之図」雪貢画

没後40年・大佛次郎と神奈川 ―未来へのメッセージ―

  • 共催
    横浜市
    後援
    朝日新聞社、神奈川新聞社、NHK横浜放送局
    協賛(敬称略・50音順)
    株式会社浦辺設計、加藤昌子、加藤一、丸全昭和運輸株式会社、横浜高速鉄道株式会社、横浜市金属建具工事協同組合