テーマ展示Ⅱ 大佛次郎の子どもの文学 「きれいな、透きとおった、本質に近い話」 展

大佛次郎記念館 平成26年度テーマ展示Ⅱ

大佛次郎の子どもの文学 「きれいな、透きとおった、本質に近い話」 展

会期:7月17日(水)~11月16日(日)

大佛次郎は、生涯を通し、小説、童話、エッセイの中で、次世代を担う子どもたちへ様々なメッセージを送りつづけた。幼い頃、母親に縁日の露店で買ってもらった「源為朝」の絵本は、はじめての本との出会いとして宝物のように晩年まで大佛の胸に深く刻み込まれました。

1897年(明治30)、横浜に生まれた野尻清彦(のちの大佛次郎)は、12歳年長の兄・正英(抱影)から多大な影響を受け、数多くの本に触れる少年時代を過ごします。発売日より一日早く販売する隣町の本屋まで出向いて読んだ雑誌「少年世界」や押川春浪の冒険小説をはじめ、幼少期からの読書体験は、作家への礎となりました。

1924年(大正13)、時代小説「鞍馬天狗」を執筆し文壇デビューした大佛は、1927年(昭和2)、雑誌「少年倶楽部」に「少年の為の鞍馬天狗」として「角兵衛獅子」を発表します。物語に杉作少年が登場したことで、「鞍馬天狗」の人気は子供の世界にまで広がった。その後、大佛は時代小説、冒険小説、現代小説、外国文学の翻訳、童話を発表、約60作品を超える物語を子どもたちに届けました。

晩年、「子どもの小説―きれいな、透きとおった、本質に近い話を書きたい」と語った大佛の作品から、現代に生きる人々へのメッセージを探ります。

 

特設コーナーでは、大佛次郎が通った横浜市立太田小学校児童の有志のみなさんによる「スイッチョねこ」の感想画(場面を想像して描いた絵)を展示予定です